なぜ社会保険労務士になろうと?

これまで、就業規則や勤怠システムの導入といった実務的なことをブログにアップしてきました。

しかし、そう言えば、自分のことについてはまだほとんど何もお伝えしておりませんでした。いくらか語ってまいります♪

 

【新卒で国会に】

時は超就職氷河期。社会に出ようとしても民間企業への就職がとても難しい時代でした。それに、子ども時代からの経験(これはまた後日)で、いつか公的部門で働きたいと思っていたので、国家公務員試験を受けるか、地元に帰って県職員になろうかと思っていました。

なぜか国家公務員一種試験に合格はしましたが、それだけでは省庁に就職できないのです。合格に加えて内定も取らないといけません。しかし、内定はもらえず、就職浪人か…と途方にくれていました。

しかし、この試験に合格して一定の面接を受けると、国会議員政策担当秘書の資格が得られるのです。その年に参議院議員選挙がありました。大学の研究室の先輩が「ぼくが知っている議員さんが政策担当秘書を探してるって言ってるよ」と紹介してくれて、翌年の春から国会の議員会館で、社会人デビューすることになりました。

新卒で政策担当秘書になる人なんてほとんどいませんから、珍しい目で見られましたね。

(議員秘書の種類や資格、なり方についてよく聞かれますが、これはまた後日に)

【消えた年金問題】

議員秘書になってしばらくして、年金の納付記録が5000万件も消失していることが発覚して大きな問題になりました。2000年代の前半、小泉内閣の頃ですね。

また、介護保険がスタートして間もない時期で、最初の見直しの時期でもありました。

そんな社会保険がホットイッシューだった時代に、20代の時期を国会で過ごしました。

その後、衆議院で別の議員の政策担当秘書を務めました。その議員が医師でしたので、健康保険法や医療政策にも触れることができました。

【社会保険労務士という資格との出会い】

民間のコンサル会社に在籍していたこともあります。長女が誕生したのもこの頃でした。その会社の先輩に、社会保険労務士資格を持っている先輩がいらっしゃいました。実はそれまで、この資格の存在すら知りませんでした。

その先輩は、労務の知識を活かして、レポーティングや顧客の相談に対応されていました。

その時はまだ自分が資格を取ろうとは思いませんでしたが、自分に専門性があるのは強みだなとはおぼろげには思いました。

この会社での在勤期間は短かったですが、政治の仕事しか知らなかった自分が、いろんな業界について知ることができました。それから、自分に労働基準法が初めて適用され、いろいろありがたかったです。今でも感謝しています。

【医療法人で人事労務】

国会で医療政策に触れ、医療の仕事を実務でやりたい気持ちが強くなり、医療法人に加えていただくこととなりました。歯科医院をいくつも運営する大手の法人です。

多岐に渡る仕事を大量にこなしていましたが、特に経理の他に、人事労務関連の仕事をお任せいただきました。具体的には、勤怠管理と給与計算関連の連絡調整(給与計算は税理士事務所)、求人原稿の作成、採用面接などです。人数も多かったのでこれだけでもまあまあの業務量がありました。

【キャリアを棚卸ししたら】

医療法人の在勤中に二女が誕生し、6年後に長男が誕生しました。

「この子たちが大人になるまではリタイアできないんだな」「長く仕事が続けられるよう、自分に専門性が必要だな」

そのためには資格を取ろう!では何をする!?

年金、健康保険、医療、勤怠管理、人事、採用…これまでのキャリアを棚卸しして、何を目指すか。そう考えたら、社会保険労務士の一択でしたね。

 

【労務に悩むドクターを助けたい】

そんな個人的な事情もありますが、もう一つは開業歯科医が何に悩んでいるかを知るに至ったからです。治療技術のこと?集患のこと?もちろん、それもありますが、従業員との関係に悩んでいる歯科医師がたいへん多いのです。

医師や歯科医師の先生は、独立開業して経営者となり、初めて人を雇います。従業員との関係では、感情的な人間関係だけでなく、近年ますます労務で悩む先生が増えています。医師・歯科医師の先生は開業まではほとんど労務なんて学ぶ機会はありません。一方で、従業員にとっては、労働時間や給与は重要関心事。従業員からのクレームに悩み、時間を費やし、疲れきっている先生も少なくありません。

厚生労働政策から医療法人での実務を活かして、社会保険労務士として先生たちが診療に専念できるようになったら、それは患者さんのため、社会のために役立てるはず。

というわけで、医療法人に在勤しながら(勤務時間は減らしてもらいましたが)、翌年の社会保険労務士試験を目指して勉強を始めることとなりました。

<続く>

 

クリニック様だけでなく様々な業種の方からの労務相談や給与計算などについてのお問い合わせを受け付けております。紙のタイムカードをお使いの事業所様、これから勤怠システムの導入を検討されている事業所様、お気軽にお尋ねください。

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