勤怠管理システムを選ぶポイント
これまで、紙のタイムカードを使っている事業所様は、勤怠管理システムを導入したほうがメリットが大きいとお伝えしてまいりました。
勤怠管理システムと言っても、いくつかの事業者が提供しており、ネットで検索すればいくつも出てきます。
「勤怠管理システムを導入した方がいいのはわかったけど、どれがいいの?」
今回は、御社や事業所様に合った勤怠管理システムを選ぶポイントを解説します。
知名度が高い=御社(事業所)に合っている、ではありません。
大手の提供事業者には、テレビCMを流したり、電車の中づり広告を出したり、盛んに広告を流して、知名度が高いものがあります。
確かに、そういった大手のシステムでは、利用事業者数も多く、会社への信頼はあるでしょう。
しかし、だからと言って、御社(貴事業所)に適しているとは限りません。
実際に私が経験したことです。ある有名な勤怠管理システムの導入をしたとき、その事業所の就業規則や雇用契約書に沿って初期設定をしました。ところが、そのシステムは、事業所の所定労働時間に対応した集計ができず、結局毎月、手入力で修正する羽目になりました。
システムを導入する最大の効果は勤怠管理を効率化することですので、これではメリット半減ですね。
知名度が高ければ良い、というわけではありません。
機能が充実している=使いやすい、ではありません。
ある事業所へ勤怠管理システムを導入した後、事業主様からお電話がありました。
「訳が分からない。こんなの、使えないよ!」
導入したシステムは、多くの設定項目があり、ありとあらゆる場合に対応して細かな設定が可能であることを売りにしていました。
しかし、機能が充実していることは裏を返せば、設定や管理画面の見方が煩雑になりがちということでもあります。
従業員数が数十人~百人以上いて、事業所を複数持っていて、人事を任せられる社員さんがいる…そんな中規模以上の会社様であれば、複雑な機能を使いこなすことができるかもしれません。
しかし、そのようなシステムを小規模な事業所様やクリニック様に導入すると、初期設定や導入後の調整がとても煩雑になり、無用の長物となってしまうことがよくあります。
手間ばかりかかって、結局使えない、使わない…それでは意味がありません。
勤怠管理システムを選ぶポイント
機能が充実している勤怠管理システムは大手事業者が展開していることが多く、だいたい知名度が高いシステムでもあるように思えます。
また、勤務形態の種類(固定勤務制、変形労働時間制…)が多いほど、設定項目が多く複雑になってきます。
これらを踏まえて、勤怠管理システムを選ぶには以下をポイントに考えるのがよいのではないかと思います。
①会社や事業所の従業員数
②社内の勤務形態の種類の数
③人事担当者が社長(事業主)以外にいるかどうか
☆従業員数が多い・勤務形態の種類が多い・人事担当者がいる⇒それなら、多くの機能が充実しているシステムを選択してもよいかもしれません。
★従業員数が少ない・勤務形態の種類が少ない・人事担当者がいない⇒設定画面がすっきりとしていて使いやすく、デザインが分かりやすいシステムをお勧めします。
事業所の規模や実情にあった勤怠システムを選んでいきましょう!
とは言え、ご自身の会社や事業所に、どの勤怠管理システムが合っているか、判断することはなかなか難しいのではないかと思います。どうしようかと思いましたら、勤怠管理システム導入支援をしている社会保険労務士に相談されることが最も確実です。
LEO社会保険労務士オフィスでは、勤怠管理システム導入の相談をお受けいたします。初期設定を行い、従業員様へのマニュアルを用意し、打刻と勤怠集計ができるようにセットアップします。ぜひご相談ください。