ヘアカラーの意図について

Webサイトの写真は黒髪ですが、髪の一部にメッシュカラーを入れています。社会保険労務士会の会合でも、あるいは顧客様からも特に何かを言われたことはこれまでありません。しかし、気にされる方もいらっしゃるとお伺いしますので、なぜこんな髪色なのか、お伝えいたしたく思います。

労働力の多様化に対応する意思表示のため

周知の通り、日本では労働力人口は減少の一途をたどります。政府や自治体も少子化対策に力を入れていますが、労働力人口が日本人だけで回復することを期待するのは現実的ではありません。

政府としても外国人労働力の拡充を打ち出しております。ようやく技能実習制度から転換し、これまでより幅広い業種で育成就労制度を打ち出しました。これからますます労働力に占める外国人の割合は高まります。

労働力の多様化は外国人労働者の増加によるものだけではありません。

業種を問わず、多くの事業所が人手不足に悩んでいます。

もちろん、業務上の必要があり、黒髪が求められる業種はあります。しかし、外見に制限を付することは、それだけ働き手を限定することになります。最近では接客業でも、求人をする際にできるだけ幅広い層に訴求するため、従来禁止してきたヘアカラーやピアスを解禁する事業所もあるようです。

労働力の多様化と相まって、人種の違いのみならず、様々な外見を持つ働き手が増えるでしょう。

私は事業主様には外見による差別をなくし、違いを認め合う職場づくりを提案したいと思っております(業務上の必要がある場合はそうではありません)。

人が働くことを専門領域とする社会保険労務士として、労働力の多様化に対応する姿勢を示したいと思っております。

 

社会的寛容度の性差に疑問を持っているため

女性だったらビジネスパーソンでも、カラーやパーマをされている方も多くいらっしゃいます。

一方で、男性のほうが厳しめの目で見られる傾向があると感じます。

はて? 女性は良くて、男性はダメなのは何故でしょうか?

思うに、いまだに、労働市場の主力は男性であり、女性は補助的な役割を担うという価値観が世の中にあるからではないかと思っております。

よく、ヘアカラーをしている男性は、「信用できなさそう」「昇進しなさそう」という声も耳にします。だから、男性はヘアカラーをすべきではない、と。

逆の解釈をすれば、女性は信用されなくてよい、昇進しなくてよい、ということなのでしょうか?

男女雇用機会均等法の制定から40年近くたちます。昔は、男性しかいなかった職種に女性が就いていることも珍しくなくなりました。その逆も然りです。

私が社会人になった20数年前に比べると、外見への寛容度は高くなっているとは思います。しかし、まだ性差の固定観念や無言の同調圧力が残っているように感じております。

 

いろいろ申し上げましたが、一方で、髪のカラーに対して不快感を持つ相手に対して、あるいはそれが忌避される場面においても我を突き通そうとは思っておりません。

TPOに応じて適宜対処していくつもりですので、ご理解賜りますと幸いです。

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